先日、同僚とインドカレーのお店でランチを楽しみました。その時にに気になったのが「食べ方」についてでした。
インドの方々は、一般的に片手でカレーを食べているイメージがありますよね。お店のスタッフもおそらくインドやその周辺地域のご出身らしく、私が両手でナンをちぎりながら食べている姿は、ひょっとして失礼に当たったのでは?と後になって考えてしまいました。
そもそも、ナンを食べる時に何か決まったルールやマナーがあるのでしょうか?
その日は日本人同士の食事だったため、食べ方について深く意識することはありませんでしたが、日本国内であっても現地の習慣を取り入れてみるのは素敵なことかもしれません。
特にスタッフが現地の方の場合、文化に敬意を払ってマナーを意識したほうが良いのではないかと感じました。
そこで今回のテーマは、「ナンの正しい食べ方!右手と左手の使い分けに注目!」です。
記事で触れるポイント
- 日本のインドカレー店でも右手だけで食べるべき?
- 左手を使わない本格的な食べ方を試してみたい!その方法は?
- インドにおける伝統的な食事マナー
さらに、ナンに関する豆知識も盛り込む予定です。ナンの種類や冷凍ナンの美味しい温め方など、家庭で楽しむナンについてもご紹介します。
この記事を読めば、本格的な食べ方でカレーを楽しみたい時や、インドカレー店でスタッフの視線が気になる時に「正しい食べ方ってどうだったっけ?」と迷わず対応できます。
また、友達とランチに行く際の話題にもなるので、楽しみながらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
それではまず、「インドカレー店で左手を使うのはタブーなの?」という疑問を解決していきましょう!
ナンの食べ方にマナーはあるのか?
結論から言うと、日本では特別な気遣いは必要ありません。
国内のインド料理店では、スタッフも日本の文化を理解しており、左手を使うことを気にすることはまずないでしょう。むしろ、日本で働く選択をする方々の多くは親日的な方々が多いため、細かいことに目くじらを立てることはほとんどありません。
インドでは、ヒンズー教やイスラム教の影響で「左手=不浄」と考えられていますが、日本人がその習慣を守る必要はありません。日本のレストランで、日本人同士で食べる際は自由に楽しんで問題ありません。
ただし、「せっかくなら本場のマナーに挑戦してみたい!」という方のために、次に伝統的なナンの食べ方をご紹介します。お友達とのランチタイムで話題にするのも面白いかもしれませんね。
伝統的なナンの食べ方:右手と左手の使い分け
ナンは細長い逆三角形の形をしていますが、実はこれはインドの地形を模していると言われています。食べ方のポイントは、細い先端部分から食べ進めることです。
右手だけを使う場合の手順:
- 右手の薬指と小指でナン全体を押さえる
- 親指、人差し指、中指の3本で一口分をちぎる
このちぎったナンを右手の指で持ちながらカレーに浸して食べます。注意点として、大きくちぎると見た目の印象が悪くなるため、適度なサイズにするのがコツです。
ただし、右手だけでは難しい場合、無理をせず左手を使っても構いません。特に、ナンが厚くて柔らかい部分をちぎる際には、左右両手を使う方がスマートです。無理に片手だけで挑戦しようとしてナンをぐちゃぐちゃにする方が、むしろマナー違反と見られることもあります。
ポイント:左手を使ってもOKだが、口に運ぶのは右手のみ。
インドの食事文化では、左手が口に触れることを避けるのが大切なマナーとされています。また、ナンをスプーン代わりに使うことや、カレーに浸したナンをスプーンですくうのは避けるべきです。ナンは手で食べることが基本です。
ナンを食べる際の豆知識
~チーズ・ナンって本場にもあるの?~
日本ではスーパーなどでナンが手に入りやすくなり、種類も豊富になりました。中でも人気のチーズ・ナンは、実は本場インドでは比較的新しい存在です。インド伝統のチーズ「パニール」は、カッテージチーズに近いもので、日本のとろけるチーズとは異なります。
現在、日本で提供されているチーズ・ナンに使われているチーズの多くは欧米からの輸入品や業務用製品です。本場インドでは家庭や伝統的な料理でチーズ・ナンが主流というわけではありませんが、外来文化として取り入れられたものでしょう。
日本のレストランでは気楽にナンを楽しみながら、必要に応じて本場のマナーに挑戦してみるのも素敵な体験です。左手を使うことに気負い過ぎず、手軽にインド料理を楽しんでください!
食べづらいアレンジカレーとナンの攻略法!応用編
本場のインド式では、ナンにカレーを直接かけるのではなく、小さくちぎったナンをカレーに浸しながら食べ進めるのが基本です。カレーとナンの量をうまく調整しながら、一皿を最後まできれいに平らげます。そして、最後には少し残ったナンを使って皿を拭うようにし、食事を締めくくります。
これを片手だけで器用にこなすのがインド流ですが、これは幼い頃からの習慣で身に付いたもの。無理に真似する必要はありません。文化への敬意を払うことは大切ですが、日本では箸に慣れない外国人にそれを強要しないように、無理せず自分が心地よい方法で食事を楽しめば十分です。
とはいえ、インド式に挑戦してみたいという場合は、無理なくできる範囲で試すのがおすすめです。ただし、ナンをあれこれいじりすぎるのは見栄えが良くないため、ほどほどにしましょう。
アレンジカレーとナンの組み合わせをスマートに楽しむ方法
キーマカレーのように具が細かく浸しづらいものや、スープカレーのようにサラサラしたカレーの場合、ナンを大きめにちぎるのがポイントです。親指と中指でナンを持ち、人差し指で「谷」を作り、カレーをすくうようにすると具材もしっかり取れます。
具が大きなカレーでも同じ要領で、ナンの「谷」で具を挟み込むと、ラップサンドのように手軽に食べられます。少し手が汚れても気にせず、しっかりと具材を掴む方が食べやすいでしょう。
ただし、ナンを大きくちぎると一口で食べ切れず、食べかけたナンの扱いに迷うことがあります。他人とシェアしている場合はカレーへの再度浸しは控えた方が無難ですが、自分の皿なら気にせずに楽しめます。
カレーが残りそうなら、ナンをおかわりするか、スプーンを使ってカレーを平らげるのが良いでしょう。無理にルールに縛られるより、美味しく食べ切ることが一番です。
ナンを家庭で楽しむには?
最近では、スーパーで冷凍やチルドタイプのナンが簡単に手に入ります。特におすすめなのは、通販で購入できるインド料理店の冷凍ナン。オーブントースターで温めるとふっくら美味しく仕上がります。
電子レンジで温める場合は、加熱後にフライパンで軽く焼くと、余分な水分が飛んで美味しくなります。また、家庭で手作りするならフライパンで焼くレシピが簡単です。私も挑戦したことがありますが、ホームベーカリーで生地を作りフライパンで焼くと、パンに近い食感のナンが出来上がりました。家庭で作るのが難しいタンドール釜のナンとは違った美味しさが楽しめます。
ちなみに、インドではナンは高級品とされ、一般家庭ではチャパティという薄焼きパンや米が主食となっています。家庭でナンを再現する際は、本格派でなくとも手軽に楽しめる方法を選ぶのがポイントです。
ナンとカレーの食べ方にはいくつかの工夫がありますが、一番大事なのは、自分が楽しく美味しく食べられること。少しだけ本場のスタイルに挑戦してみるのも良いですし、日本ならではの自由な食べ方を楽しむのもアリですよ!
まとめ
- インドでは、左手は「不浄の手」とされており、右手のみで食事をするのが一般的。
- 日本のインドカレー店では、特に食べ方のルールはなく自由に楽しめる。
- ナンを片手でちぎるのが難しい場合は、無理せず左手も使ってOK。
- ただし、口に運ぶ際は右手を使い、左手を直接口に持っていかないようにするのがポイント。
- ナンは一口サイズにちぎって食べると食べやすい。
- 食べづらいカレーの場合、ナンを二つ折りにして使うのが便利。
- 大きな具材がある場合は、フォークやスプーンを活用しても問題なし。
近所にはここ数年でインドカレーのお店が2軒もオープンしました。「インドカレーって最近人気なのかな?」と気になっています。特に、働き盛りのママさんたちには好評で、「リーズナブルでナンがおかわり自由!」と満足している様子。これを機に、インドの食文化やマナーを少し学んで、まるで旅行気分で楽しむのも素敵ですね。
もし食べ方に迷ったら、素直に店員さんに聞いてみるのもおすすめ。「初めてでわからないんですが…」と声をかけると、親切に教えてくれることが多いですし、案外「気にせず自由に食べていいよ!」と気楽に言われることもあるかもしれません。それなら、周囲が右手だけで食べていても、両手を使って気軽に楽しめる雰囲気になるはず。
海外の方が経営するお店は少し敷居が高いと感じる人もいるかもしれませんが、細かいマナーにこだわりすぎると肝心の味を楽しむ余裕がなくなってしまいます。
結局のところ、美味しく食べることが一番大切! ただし、ナンをちぎる際に両肘をつくなどの行為は、日本でもマナー違反とされるので注意しましょう。最低限の礼儀を守りつつ、楽しい時間を過ごしてくださいね。