【桜餅と柏餅の違い】道明寺粉とは?葉っぱは食べられるの?

食材

お店でよく見かける桜餅や柏餅ですが、その違いをご存じでしょうか?

調べてみると、意外とたくさんの違いがあることがわかります。
気になったポイントをいくつかリサーチしてみました!

桜餅と柏餅、実は使われている材料が異なるのをご存じですか?

この2つのお餅は、作り方や原材料に違いがあります。

まず、桜餅について。
写真にもあるように、表面がつぶつぶとした特徴がありますね。
関西風の桜餅には「道明寺粉」が使われています。
これは、もち米を水に浸して蒸した後、乾燥させて細かく砕いたもの。
おはぎなどにも使われる素材です。

一方、関東風の桜餅は、小麦粉や白玉粉を使用して作られています。

次に柏餅ですが、こちらは「上新粉」という粉が使われます。
上新粉とは、精白されたうるち米(普段食べているご飯の米)を
水洗いして乾燥させた後に、少量の水を加えて粉状にしたものです。
お団子の材料としてもおなじみですね。

このように、桜餅と柏餅は材料から作り方まで異なる点がたくさんあるのです!

桜餅と柏餅、葉っぱは食べるべき?それとも食べない?

どちらのお餅も葉っぱで包まれているのが特徴です。
桜餅は塩漬けされた桜の葉で包まれており、この葉はそのまま食べることができます。

一方、柏餅の葉は一般的には食べません。
柏餅に使われる柏の葉は、古代では食べ物を包む用途で使われており、「炊葉(かしぎは)」と呼ばれていました。この言葉が「かしわ」に変化し、現在の「柏」の由来となったとする説もあります。

柏の木はブナ科に属する落葉高木で、クヌギやコナラと同じ仲間です。柏の葉は秋に枯れるものの、すぐには落葉せず、新しい葉と入れ替わるタイミングで落ちる特徴があります。この特性から、途切れることなく続く象徴として、子孫繁栄の縁起物とされています。

ちなみに、四国や近畿地方以西では柏の木が自生していないため、端午の節句にはちまきを使う文化が主流でした。そのため、柏の葉の代わりにサルトリイバラ(サンキライ)の葉を用いた柏餅が作られることが多いそうです。

桜餅はお花見、柏餅は端午の節句の風物詩

桜餅やお花見団子が花見の定番となった背景には、豊臣秀吉が日本各地の甘味を集めた大規模な花見を催したことがきっかけとされています。それ以来、花見の席で甘いものを楽しむ文化が広まったようです。春の風を感じながら、桜餅を味わうのは贅沢なひとときですね。

一方、柏餅が子どもの日に食べられるようになったのは、平安時代に中国から端午の節句が伝わったことが始まりです。この時、粽(ちまき)も一緒に伝来し、各地で広まりました。

江戸時代には五節句の一つとして端午の節句が定着し、関東では柏餅、関西では粽がそれぞれの地域で親しまれるようになりました。現在でも、関東では柏餅、関西では粽を楽しむ文化が受け継がれています。

紫餅って柏餅のこと?

柴餅とは、サルトリイバラ(別名:山帰来)の葉で包まれたお餅のことを指し、西日本では旧暦の5月5日に作られることが多いようです。

サルトリイバラの葉は、柏の葉とは異なり、つややかな見た目で、食べることも可能だと言われています。実際に柴餅の画像を紹介した動画もあり、西日本ではこの葉を塩漬けにして販売することが一般的です。

興味が湧いてきませんか?ぜひ一度、柴餅を味わってみてはいかがでしょう。

さて、桜餅も柏餅も、古くから日本で親しまれている葉っぱに包まれた香り高いお餅です。甘い餡を包むもっちりとした生地に、塩漬けされた葉の風味が絶妙にマッチします。どちらもぜひ味わってみてくださいね。

まとめ:桜餅と柏餅の魅力

日本の伝統的な和菓子である桜餅と柏餅には、それぞれ独自の特徴と文化的な意味が込められています。

材料と製法の違い

桜餅は関西では道明寺粉、関東では小麦粉や白玉粉を使用し、柏餅は上新粉で作られます。この材料の違いが、それぞれの食感と味わいの個性を生み出しています。

葉の役割と意味

桜餅の桜の葉は食べられる一方、柏餅の柏の葉は包装としての役割を果たします。特に柏の葉には、新芽が出るまで古い葉が落ちないという特徴から、家系の繁栄を願う意味が込められています。

季節と文化

桜餅は春のお花見、柏餅は端午の節句と、それぞれが日本の四季と年中行事に深く結びついています。また、地域によって柴餅など、独自の変化も見られ、日本の食文化の多様性を表現しています。 これらの和菓子は、単なるお菓子以上の存在として、日本の伝統と文化を今に伝える貴重な存在といえるでしょう。

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